病気にかかると保険にはもう入れない?

病気後の加入は不利

生命保険に加入するときは、医師の診査を受けたり、告知書に健康状態を正確に記入しなければなりません。みなさんの中にも、告知書の『はい」とか「いいえ」のところに、○を付けたことのある人もいるのではないでしょうか。

生命保険に加入するときに健康状態を報告しなければならないのは、すでに病気にかかっている人が、健康な人と同じ保険料しか払わずに保険に加入してしまうと、加入者全員の公平感が保てなくなるからです。

誰だって、自分は健康なのに、ずっと病院通いの人と同じ保険料を払わなければいけないとしたら、納得できませんよね。入院歴などがある人は、病気が完治してから2年間、あるいは5年間など、一定の期間が経過しないと、保険に加入できないような加入制限が設けられています。

もし病気が治って保険に加入できたとしても、同じ病気で入院したときは入院給付金を支払わない条件になったり、健康な人よりも高い保険料を払わなければならないなど、加入に対しては不利な条件になることが多くなっています。

加入者同士の相互扶助で成り立っている以上、保険会社としては、病歴のある人にはできれば保険に加入してほしくないわけですから、それは仕方のないことといえるかもしれませんね。とくに脳の病気で入院した経験がある人は、その後は新規で保険に加入するのはかなり困難。「保険は健康なときに入るべきもの」といえるのです。

病気でも入れる保険が増えている

ところがここ数年、病気にかかっていても加入できる保険が増えてきています。たとえばアリコジャパンが販売している「はいれます」は、50歳から帥歳までの人であれば、病気治療中でも加入がOKな終身保険。

加入してから2年以内に亡くなってしまうと、それまでに支払った保険料が戻ってくる程度ですが、2年を過ぎれば契約した保険金額がきちんと受け取れることになっています。

また、ソニー生命やオリックス生命などでも、病気にかかっていても加入できる保険を扱っています。こうした病気の人専用の保険は、今後も増えていくと考えられています。

病気にかかっていても加入できる保険が増えているのは、今まで保険に加入できなかった人にとってもうれしい話です。でも注意してほしいのは、健康な人が入る保険よりも保険料がかなり割高になっているということ。病気の人専用の保険は、ふつうの保険に加入できない人が加入する保険ですから、健康な人はくれぐれも、宣伝にひかれて加入しないように気を付けてくださいね。