見直しをするとき、気をつけること

いきなり解約しないようにしよう

「あのセールスレディーなんだよ。もうあんな奴の保険なんかやめてやる!」ちょっと待って!保険の見直しをするときに注意したいのは、加入している保険をいきなり解約しないということ。セールスレディーとケンヵをしたからと、アッサリと保険を解約してしまう人もいますが、それは絶対に避けたいもの。

生命保険の見直しは、現在の保険をセールスレディーとああだこうだと相談してリフォームするよりも、いっそ別の保険に加入し直すほうがわかりやすいし、選択肢も広がると思いがちですね。しかし、実際は見直す前の保険のほうが、改めて加入しようとしているプランよりもずっと有利だった、なんていうケースがよくあるのです。その理由としてまずあげられるのは、予定利率という、保険料を運用する利率が下がってきていることです。

予定利率が下がると、保険料はアップ

予定利率は、保険料を運用した場合に得られると予想された利率のことです。この予定利率が高い契約ほど、運用して増える金額が大きくなりますから、その分、保険料の割引率が高くなります。割引率が高いのですから、契約者が支払う保険料は当然、安くなります。

しかしこの予定利率は、バブル期をピークにずっと下がり続けています。そのため、加入年齢が仮に同じだとしても、予定利率が低い契約に新規に加入すると保険料はアップしてしまいます。実際の見直しのときは、前の契約時より年齢が上がっているでしょうし、予定利率の低下とあわせて、新規加入は保険料をアップさせることが多くなるのです。

掛け捨て型の保険料は値下げ傾向

ところが掛け捨て型の保険にかぎっては、新規加入を検討するのていげんもひとつの手です。なぜならここ数年、定期保険や逓減定期保険などの掛け捨て型の保険は、保険料を値下げしている保険会社が増えているからです。

とくに保険会社が定める健康体の条件(たばこを吸わない、中肉中背である、ゴールド免許証を持っているなど)に合った方なら、リスク細分型の定期保険に加入することで、保険料がグンと安くなる可能性があります。保険の種類と保険会社選びを慎重にすれば、年齢が高くなっても、保険料が安くなるケースも増えているのです。

保険によっておすすめの見直し方法は違う

以上のことからいえるのは、終身保険のように貯蓄性のある保険は現在加入している保険を大切にし、定期保険のような掛け捨て型の保険は、思い切った見直しをしてもいいということです。

定期付終身保険の場合は定期保険特約を減額して、別に定期保険に加入したほうが、保険料総額が減るケースも出てきています。しかし気を付けたいのは、生命保険は貯蓄と違って、健康状態によって加入制限を受けることがあります。「入院したこともないし、とくに病気という病気にかかったこともないから大丈夫。今からでも保険に加入できるよ」と思っている人もいるかもしれません。

ですが実際には、医師の「診査」を受けてみると病気にはかかっていなくても、血圧や血糖値などによって加入をことわられる可能性もあるのです。すでに如代、あるいは卵代に入られている方などは、解約してから新規に加入するということは避けたほうが無難。次の保険に加入できることを確認した上で、現在加入している保険をやめるくらいの慎重さが必要でしょう。