保険の見直しのタイミング

保険を見直すのはどんなタイミングがよいのか

生活環境が変わったら保険の内容をチェックしよう

もともと考えていたよりも、保険料の支払いが苦しくなってきた、という人はいませんか?その場合はまず、保険の内容をあらためてチェクして、よけいな保障がないか確認してみましょう。

たとえば、結婚したり、自宅を購入するなどして、加入当時よりもずいぶん支出が多くなっているという人も多いと思います。もちろん、変化によっては保険を削るだけではなく、さらに足りない部分を補っていかなければならないケースもありえます。

子供が生まれていれば、教育費などの保障も必要になってきますし、逆に子供が成人するころになれば、死亡保険金なども含め、それほど多額の給付は必要なくなるので、削れる保障もかなり出てくると思います。

支出だけではなく、昇進や転職などで収入が変わってくることもあるので、増えていれば貯蓄に回したり、逆に減っていれば保障を削らなければいけないケースも出てきます。

このように、5年、10年と経つことで人の環境は大きく変わっていくものなので、そのときどきのライフプランに合わせて、保険の見なおしというのもどうしても必要になってくるものなのです。

特に、初めて保険に加入するときというのは勝手がよく分からないので、ほとんどプロにまかせてしまったという人も多いと思います。そのような人は機会を見て、もう一度自分の環境によく合った保障について考えなおしてみてください。

保険の内容を書き出していくといらない部分が目に見える

人生にはさまざまなリスクがあるので、保険もそれに応じて、死亡保険や医療保険だけではなく、老後に備えた養老保険や個人年金保険、子供のための学資保険など、さまざまなものを用意しています。

このような多くの保険があるなかで、自分は今何に加入しているのか、内容も含めてしっかり把握している方はいらっしゃいますか?独身の方であれば自分だけのことなのでだいたい分かっていると思いますが、ご家族がいらっしゃる場合では、意外とどのような保障があるのか分かっていないことも多いものです。

そこで、一度それぞれの保険の内容についてリストに書き出してみましょう。誰がどのようなケースになると、誰に対してどれくらいの期間、どれだけの給付が行われるのか。そのように書き並べていくと、二重になっている保障に気づきやすくなります。

二重になっていないとしても、リスクにくらべて保険料が高すぎたり、給付が少なすぎる、といったケースも見つかることがあります。特に、満期保険金や健康祝い金がもらえる保険などはリターンがあるので、掛け捨てにくらべてお得な気がしますが、あらためて確かめると、保険料のコストのほうが高くなっていることもよくあります。

このように、実際に書き出してくらべてみることで、それまで意識しなかったよけいな保険が目に見えて分かるようになります。よけいな部分が見つかれば、あとはそれをどうやって見なおしていくか、ということだけです。

もしも、見なおしたい保険が見つかった場合には、どれだけの解約返戻金がもらえるのか、かならず保険会社に確かめておくようにしましょう。

保障を見直すタイミングは10年単位

定期保険の保障は10年単位か20年単位、どちらが良いか

生活スタイルは、時間を追うごとにどんどん変わっていくものです。
保険の内容は、変わり行くライフスタイルに合ったものを選ぶことが重要です。

そのためには、定期的に保険内容の見直しをすることが大事です。

ライフスタイルの変化に合わせて、定期的に保険を見直すことができる定期保険は、人気の保険のひとつです。

定期保険を利用している場合、保証プランの見直しをする時期について悩む人は多いのではないでしょうか。
子供が産まれたことをきっかけに保険に加入するという人はたくさんいます。

出産にあわせて保険に加入した場合、子供の成長に合わせて保険を利用したいと思うものです。

そう考えると、子供が成人する20年後に保障内容を見直した方が良いと考える人が多いのではないでしょうか。

しかし20年単位の保障期間の場合、小回りが利かず、家族の急病や第2子の誕生などさらなる家庭環境の変化に合わせることが困難になります。そのため、急な家庭環境の変化にも対応しやすいのは、10年単位の保障期間のものであるといえます。

保障期間を見直す合言葉は、「10年ひと昔」

保険を有効的に活用するためには、保障内容を柔軟に追加したり減らしたりできるかどうかがポイントです。

上記で述べたように、小回りの利かない20年単位の保障期間の場合、ライフスタイルの変化に柔軟に対応することは難しいのが現実です。
10年単位の保障期間であれば、10年ごとに保障を見直すタイミングを作ることができるため、その時その時の生活に合わせて保障内容を見直すことができます。

「10年」というと、一見短いように感じるかも知れませんが、「10年ひと昔」という言葉があるように、10年で生活は思っている以上に変わっているものです。その時の生活に最適な保険を利用するためにも、10年ごとに保障を見直すことが大事です。

0年単位の定期保険は、10年単位の定期保険と比べて支払い総額が安くお得だと考える人もいるかもしれません。

しかし10年単の定期保険は、20年単位の定期保険と比べて月額保険料が低く設定されているため、収入の少ない若い時期でも安心して保険加入ができます。まだ収入が安定しない時期は、少しでも安い保険料のものを利用し、10年後にそのときの自分に見合った保険を選びなおすという考えが賢明であるといえます。

生活の変化の面だけでなく、収入面を考慮した場合にも、「10年ひと昔」を合言葉に考えることで、最適な保険を選ぶことができるのです。

予定利率が引き下げられたら、見直したほうがいい?

保険会社は予定利率の引き下けができるようになった

「予定利率の引き下げ」とは、「現在契約している保険の運用を保証する利率を、下げさせてくださいね」という話。予定利率とは、保険料を運用した場合に得られる「見込みの利率」のこと。

この率の高い契約ほど、運用して増える利息が多くなりますから、その分、保険料は安くすむというしくみになっています。一般的な保険では、予定利率は一度決めたら、保険期間が終わるまで変わりません。ところが、金利をめぐる状況は刻々と変化します。バブルの時代、高金利が続くと信じて、保険会社は高い予定利率をつけましたが、ご存知のとおり、バブルの崩壊以降、徐々に金利は下がってしまいました。

最近は、これ以上下がりようのないほどの「超低金利」が続いています。ところがこのような状況下でも、バブルの頃に約束した高い予定利率を保証しなければならず、運用をまかされている保険会社は本当に大変な思いをしているわけです。

ちなみに、実際に運用できる利率よりも保証している利率のほうが高い現在のような状態を、「逆ざや」と呼んでいます。逆ざや状態が長く続くと、当然、保険会社の経営状態は苦しくなります。

そのような事情から、紆余曲折の末、「予定利率の引き下げを認めようじゃないか」というルールが導入されました。

ただし、実際に法律の改正案は国会を通過したのですが、予定利率を下げたいと保険会社側が申請をしても、その後、契約者の同意を求めなければならないなどいくつかの手続きがあります。そのため、実際に引き下げが実施されるかどうかは今のところ未定です。保険会社側も、引き下げの申請について、「するつもりはない」というコメントを出しています。

なぜなら、予定利率の引き下げの申請を行なうと、「この保険会社の経営状態は危ないのではないか」というイメージがついてしまうからです。経営を安定させるための予定利率の引き下げで、経営をさらに悪化させる結果になってしまう可能性も十分にあるのです

もしも予定利率が引き下げられたら?

では、もし予定利率が引き下げられたら、保険を解約すべきかどうかですが、現在の保障はそのまま継続することをおすすめします。新規で保険に加入しようとすると、現在の予定利率は1%台にまで下がっています。さらに、加入した当時よりも年をとっているわけですから、これから保険を見直すと「より損をしてしまう」ことになります。

また予定利率の引き下げは、引き下げが決まった時点から残りの保険期間の分が対象で、それ以前の分は高い予定利率のまま計算されます。契約から時間が経っているケースほど、見直しが損になるわけです。以上のようなことを考えても、予定利率の引き下げが起こった場合には、見直さずにそのまま継続することをおすすめします。

医療特約が付いている場合、その部分だけ見直しを

ただし、医療特約などが付いている場合、医療特約の部分については話は別。帥歳や砺歳で主契約の保険料を払い込んだあと、帥歳までの医療保障を確保しようとすると、老後の保険料負担は当初の予定よりもグンと高くなってしまう可能性があるからです。老後になってから医療保障を見直すのは、病気のリスクもあっておすすめできませんので、万が一、予定利率が引き下げられた場合は、老後の医療保障に関しては見直す必要があるでしょう。