定期付き終身保険

定期保険と終身保険をセットにした保険

主契約の終身保険に、定期保険を特約としてセットした保険を定期付終身保険といいます。定期付終身保険には、定期保険特約部分を満期までまとめて契約してしまう「全期型」と、10年や20年ごとに区切っていったん満期を迎え、自動的に更新していく「更新型」の2タイプがあります。

保険期間が短いほうが保険料は安いため、加入当初は更新型のほうが全期型よりも保険料が安くなりますが、更新のたびに保険料は高くなります。ですから同じ保障内容であれば、更新型のほうが全期型よりも、支払う保険料の総額は結果的に多くなってしまいます。

保険のしくみとしては「定期保険特約付き」というように、定期保険のほうが付いていることになっていますが、保障額はふつう終身保険よりも定期保険特約のほうがずっと高額。

そのため、「実質的には終身保険付きの定期保険である」という人もいます。定期保険特約の保障額が高額になっている理由は、お子さんが小さくて、たくさんの死亡保障が必要なときに、割安の定期保険で高額の死亡保障を確保し、老後にもある程度の死亡保障と医療保障を残そうというコンセプトでできた保険だからです。

ひとつの保険で、家族のライフスタイルの変化に対応しようというのが、定期付終身保険なのです。

死亡保障額は各社の「倍型」によって異なる

ところで定期付終身保険は、主契約の終身保険と全体の死亡保障額との割合によって、「倍型」というものが決められています。倍型とは、終身保険に対して、全体の死亡保障額は何倍になっているかということです。

たとえば終身保険が200万円、定期保険特約が4800万円で、全体の死亡保障額が5000万円の定期付終身保険は「25倍型」になります。全体の死亡保障額が同じ5000万円の定期付終身保険でも、終身保険が250万円、定期保険特約が4750万円になれば、倍型は「20倍型」になります。この倍型は保険会社によって、最高の割合が決まっています。

一般的には25倍まで扱っている会社が多いようですが、中には30倍、あるいは無制限としている会社もあります。また、定期付終身保険は、死亡保障だけでなく、医療保障もセットになっているのが一般的です。

病気やけがによる入院、手術保障をはじめ、入院後の通院保障や生前給付型の医療保障なども付加されているタイプが多くなっています。さらに保険料の払い込み終了後も、帥歳など、ある一定年齢までの医療保障を確保できます。払い込み終了後も、医療保障分の保険料をまとめて払ったり、年払いで払えば継続して確保できるのです。