定期保険の「掛け捨て」って損なの?

定期保険のしくみ

掛け捨てを利用して保険料を安く抑えることができる

定期保険というのは、ある期間内だけ保険金を受け取ることができるようにする保険のことです。たとえば、10年の定期保険であれば、10年以内に死亡したり高度障害にならなければ、その後は保険金を受け取ることができません。いわゆる「掛け捨て保険」ですが、その代わり保険料が終身保険よりも安くなるというメリットがあります。

では、どのようなケースで利用するとよりメリットが高いと考えられるでしょうか。たとえば、子供が就学期間を終えるまでとか、住宅ローンを支払い終えるまでというように、あらかじめ高額の保障が必要となる期間が分かっている場合などには、うまく利用すればコストを減らすことができます。

ただし、解約しても返戻金はほとんどないので、貯蓄としてはあまり考えられないということは気をつけておいてください。保険料が格安の場合、返戻金がゼロという商品も多くなっています。しかし、なかには前払い保険料を多くすることで、90歳や100歳で満期という長期の定期保険もあるので、まったく貯蓄性がないとも言いきれません。

定期保険は加入期間の決め方によって、「年満了タイプ」と「歳満了タイプ」の2つに分けることができます。

年満了タイプでは、10年や20年というように期間ごとに満期を区切り、それ以降は更新を選択することもできます。年満了タイプの大きなメリットは、更新するときに何らかの健康的な問題を抱えていたとしても、基本的には契約したときと同じ条件で更新できるというところです。

一方、歳満了タイプでは60歳や70歳までというように、年齢で満期を区切ります。年満了タイプと違い、こちらは更新することはできません。保険料自体はまったく同じなので、定期保険に加入するのであれば、より柔軟性の高い歳満了タイプを選ぶほうが何かと都合がよいでしょう。保険会社によっては、歳満了タイプから保険期間を延長することができるケースもあるので、確かめてみてください。

また、保険金を受け取れる年齢の上限は、保険会社によってさまざまに設定されています。選ぶときには、より長く受け取ることのできるところを選ぶのもひとつのポイントとなります。

保険会社によっては、医師の診断なしで終身保険に切り替えることができる場合もあるので、自分の加入している保険については細かい条件までしっかり把握しておくようにしましょう。

「掛け捨て」は合理的な保険とも言える

まず、期間が限定されている「定期保険」は、期間外となると保険金は一切支払われません。いわゆる「掛け捨て」というタイプですね。しかし一方の「終身保険」は、保障が一生涯続きますから、死亡保険金はほぼ確実に受け取れると言えるのです。

また、「終身」の場合、一定期間を過ぎた後に解約をすると、払い込んだ保険料の一部(解約返戻金)が戻ってくるのが一般的です。これ対して「定期」の場合は、言ってしまえば「無事なら何も得られない」というイメージを持つ人が多いですね。

また、「掛け捨て」という呼称のイメージから、「捨てる→もったいない」という印象を抱く人も多いのは事実です。しかしそれは全くの誤解なのです。

「定期」は、必要保障額が年齢とともに減っていきますので、保険金額を調整していくことが可能なのです。ですから言ってしまえば、見直しをしながらコントロールしていける合理的な保険であると言えるでしょう。

あくまで保険料は必要経費(コスト)

そもそも保険は、不慮の事態に備えるために加入するものですよね。貯蓄だけでは到底太刀打ちできないピンチの場合、つまりは「いざという時」に保険金をもらえることで、リスクを回避できるわけです。

そして、毎月支払う保険料は、言ってみれば「不慮の事態に備えるための必要経費(コスト)」です。しかしそうは言っても、支払う保険料は安ければ安い方がいいと考えるのは人間の自然な心理です。けれども、リスクを回避したいのでしたら、もちろんゼロにできるものではありませんし、そもそもお金が戻ってくることを期待するのは筋違いとも言えるでしょう。

しかしそうは言っても、大多数の人が「お金が戻るタイプ」の保険を貯蓄代わりに活用している傾向はありますね。確かに過去には、利回り的にもそれらの保険は魅力があったと言えるでしょう。ですからそのようなイメージが今でも浸透しているのでしょう。けれども実際のところ、今の金利では…魅力的だと言えるでしょうか。

ですからこそ、「掛け捨て」という言葉に惑わされてはいけないのです。それに、貯蓄と保険は分けて考えたほうがわかりやすいですし、惑わされた撰択をすることもないでしょう。ですからとくに、金銭的に余裕がない人こそ、終身保険よりもローコストで保障を得られる定期保険の方をフル活用すべきなのです。

定期保険は10年単位で見直すと効果的

20年見直しなしで第2子誕生に対応できる?

定期保険を活用した保障プランを実践していくうえで、多くの人たちはこれら2つの選択肢のいずれを選ぶべきか、頭を悩ませることだろう。結論から言えば、10年のほうを選んだほうが無難だ。

「だけど、20年なら生まれたばかりだった子どもが成人する頃に更新を迎えるから、人生の節目という意味ではちょうどいいタイミングでは?」。

こう思った読者もいるだろうが、20年は小回りが利かないのが難点だ。たとえば、第2子が誕生したとしたら、どうなるだろうか?初年の定期保険だと、更新の時期を迎える頃には第2子もかなり大きくなっている。その点、10年の定期保険なら、比較的速やかに子どもの数に合わせて保障を見直すことが可能となる。